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爪甲色素斑(爪甲色素線条)とその対応

爪甲色素斑(爪甲色素線条)とその対応

最近、テレビの番組で爪甲色素斑が取り上げられて、その予後がきわめて悪いという印象を多くの視聴者にあたえたようである。そのため心配して皮膚科外来を訪れる患者が多い。宮崎医大の元皮膚科教授の井上勝平先生は、爪甲の色素斑や色素線条について小児期(15歳未満)に発症したもの(写真1,2)と、成人期になって生じてきたものは区別して考えなければならないとしている。小児の色素斑は5歳頃までは拡大傾向を示すが、年長児になれば自然消褪することがほぼ確かであるという。患者の家族には「5歳ころまでは拡大することがありますが、思春期になるまで経過を観察しましょう。安心して夏休みと冬休みの2回診せてください」とその治療方針を説明するのがよいと述べている。
なお成人以降に発症した色素斑の中で幅が6mm以上あり、色調に濃淡差がみられるか、あるいは一様に真っ黒の色調を呈するもので、指尖端部に黒褐色斑を伴うようなものは悪性黒色腫の早期病変の可能性が高いという。さらに色調が爪甲全体に拡大傾向を示し、爪甲が崩れるような変形を示したり、腫瘤が形成されるような病変を診たら、悪性化していると考えて緊急に専門医へ紹介すべきである(写真3)。

爪甲色素斑(爪甲色素線条)とその対応

(荻野篤彦)

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