乾燥肌はなぜ起こる?原因と予防のヒント
乾燥肌とスキンケア
皮膚の表面は表皮と呼ばれる層からできており、その一番外側には角層があります。角層は、角層は肌の最も外側の層で、水分を保持することで外部刺激から肌を守り、うるおいを保つ役割を担っていますが、この角層の水分量が減少した状態が「乾燥肌」です。
乾燥の原因は大きく3つに分けられます。1つ目は「生理的な要因」です。年齢とともに皮脂腺や汗腺の働きが弱まることで乾燥しやすくなります。また、乳幼児や小児では皮膚の機能が未発達なため、乾燥しやすい傾向があります。2つ目は「環境的な要因」で、冬の乾燥した空気やエアコン、紫外線、熱すぎるお風呂、体をゴシゴシ洗うなどが皮膚の乾燥を引き起こします。3つ目は「医療や病気に関連する要因」で、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患、糖尿病や腎臓病といった全身性疾患、また抗がん剤や放射線治療なども影響します。
乾燥肌のケアには、保湿がとても重要です。入浴後は角層から水分が逃げやすくなるため、保湿剤を塗るようにしましょう。保湿剤は医療用以外にも様々な市販品があり、使いやすく続けやすいものを選ぶこともポイントです。塗るときは、すりこまず優しくなじませるのがコツです。
石けんやボディソープの成分は洗浄力が強いため、使いすぎると肌を乾燥させてしまうことがあります。ナイロンタオルの使用は避け、泡でやさしく洗うようにしましょう。特に乾燥が気になる部位は、洗浄剤の使用を控えることも有効です。
また、冬場は湿度が低くなるため、加湿器の利用がおすすめです。電気毛布は乾燥を助長するので、就寝時にはスイッチを切るなど日常生活の中でのちょっとした工夫が、乾燥肌の予防と改善につながります。