やけどをしたとき、まずどうする?正しい対応法
やけど(熱傷)は、熱、化学物質、摩擦などによって皮膚や粘膜が損傷する状態を指します。
やけどは日常生活の中で多くの場面で発生します。熱い液体(お湯や油)、高温の物体(アイロンやストーブ)、さらには低温の熱源(電気カイロやホットカーペット)によっても引き起こされることがあります。特に、低温やけどは感覚が鈍い高齢者や糖尿病患者に多く見られ、注意が必要です。
やけどをした場合、まずは熱源を取り除き、すぐに流水で冷やすことが重要です。これにより痛みを和らげ、損傷の進行を防ぎます。
やけどはその深さや広さによってⅠ度からⅢ度に分類され、症状や治療法が異なります。
- Ⅰ度熱傷:
表皮のみが損傷し、皮膚が赤くなり、ヒリヒリとした痛みを伴います。日焼けもこのカテゴリに含まれ、通常は数日で回復します。 - Ⅱ度熱傷:
真皮に達する損傷で、赤くなり、水ぶくれができることがあります。痛みが強く、治癒には1~3週間かかることがあります。Ⅱ度熱傷はさらに浅達性と深達性に分かれ、深達性の場合は痕が残ることが多いです。 - Ⅲ度熱傷:
皮下組織に達する深い損傷で、皮膚は黒色や白色になり、水ぶくれはできません。この場合、知覚神経が損傷し、痛みを感じにくくなります。治癒には長い時間がかかり、しばしば手術が必要です。
軽度のやけどは家庭での処置でも可能ですが、水ぶくれができた場合や重度のやけどでは、速やかに医療機関を受診するにしましょう。治療には、感染を防ぐための適切な処置や、必要に応じて外科的な介入が含まれます。また、やけどの跡が残ることがあるため、早期の適切な治療が重要です。
やけどを予防するためには、熱い物体や液体に近づかないこと、特に子供や高齢者に対しては注意を払うことが大切です。また、電気製品の使用時にはタイマーを設定することも有効です。